【回顧】世代1強か…、それとも2強か?|皐月賞2015
2015年4月19日(日)に行われた皐月賞は、3番人気のドゥラメンテが優勝し、②着にはリアルスティールが入った。③着キタサンブラック、④着ブライトエンブレムまでが5月31日(日)の日本ダービーへの優先出走権を獲得。
桜花賞に引き続き3戦3勝で1番人気のサトノクラウンは⑥着に敗れた。
日本ダービーへ向けてのレースの振り返りをしたいと思います。
●レースの流れ
スピリッツミノルが逃げると思われたが横山典騎乗のクラリティスカイが先手を取る展開に。ただし、キタサンブラック、ワンダーアツレッタ、スピリッツミノルの隊列になって、前半1000m59秒2と流れる展開。全馬の能力差がハッキリと分かるレースの流れになった。
さて、日本ダービーも同様の流れになるか否かは分からないが、力通りの流れならばドゥラメンテ、リアルスティールはそのままダービーでも好走するだろう。
●世代1強?それとも2強か?
皐月賞よりもダービー向きと戦前の評価だったドゥラメンテが、あそこまでアッサリと中山で突き抜けると日本ダービーの1番人気はまず間違いないだろう。ある意味、②着のリアルスティール以外とは勝負付けが済んでしまったと言わざるを得ない。
逆転があるとしたら②着のリアルスティールだろう。
道中は、掛かりそうなところを福永騎手がガッチリと手綱を抑えて上手いレース運びをしていた。コーナー4つの中山コースだからなんとか抑えられたかもしれないが、距離が伸びる東京でも同様に宥められるかが次走の鍵になる。
レースを重ねるごとに、抑えるのに苦労するようなところが気になるが、世代屈指の実力を証明した。ディープインパクト産駒であることからも、中山よりも東京で狙える馬。
残念ながら③着以下では、この2頭にダービーで逆転をするには少々難しい印象を持った。
日本ダービーは、ドゥラメンテ、リアルスティールがそのままワンツーになる可能性が今のところは高い気がする皐月賞の結果であった。
各馬メモ
①着ドゥラメンテ
厩舎サイドが、「戦前素質ならサトノクラウンよりドゥラメンテ」と評価していた通りの結果になった。出走できるか微妙な状況下での皐月賞出走なので、調整は難しかっただろうがそれでも勝ってしまうのだから、ダービーでも上積みは見込める。今のところ負ける姿が考えられない。1頭だけ33秒9の上り(リアルスティールが34秒5)
共同通信杯出走からの直行での皐月賞制覇と言えば、昨年のイスラボニータ、そしてゴールドシップも同様の臨戦過程。今後もこのローテ組は注目。
②着リアルスティール
予想では切ってしまったが、この馬も相当強いことが分かった。間違いなく東京ではパフォーマンスが向上するだろう。
気がかりなのはレースでの気性面。2400mを乗り切るにはもう少しレースでのテンションが落ち着かないと厳しい。
ただし福永騎手が高く評価している通りの馬である。
③着キタサンブラック
ストライドが大きくて柔らかい走りをするので東京向きな印象。ダービーでペースが遅く単騎の逃げができたら相当面白い。ダービーでも軽視禁物。
④着ブライトエンブレム
もう少し爆発力があるかと思ったが個人的には案外。脚質的にも展開に左右されそうだが、2000mの距離でも少々距離不足なのかもしれない。長距離戦では狙い続けたい。
⑤着クラリティスカイ
今回は横山典騎手の好判断。ダービーでは血統的にも狙えない。
⑥着サトノクラウン
大外にフラれてしまったもののリアルスティールと同じ上がりを見る限り距離の壁がありそうだ。ダービーでは残念ながら狙えない。
⑦着ミュゼエイリアン
GⅠを勝つまでは難しくとも、今後も重賞では好走してきそう。この馬はこれからの馬。あまり今の時期は無理使いせず、秋の菊花賞で狙いたい馬。ダービーは賞金的に出走できるのは間違いないが、ダービーまでの一ヶ月間で急成長しない限りダービーでは厳しい。
⑧着以下は少々力不足。